REVIEW:SEASON1

未知のデルタ宇宙域を故郷に向け旅するヴォイジャー。
ジェインウェイ艦長を中心に、まとまっていくクルー。
スター・トレックらしい冒険の物語が始まります。

 幽体離脱

CARETAKER:遥かなる地球(ふるさと)へ

★コースをセットして・・・故郷へ

 後半シーズンから見始めたヴォイジャー、どうしても1話が見たくてDVDを買ったわけですが、この素晴らしいドラマに出会えたことに感謝です。全てはここから始まったのですね。これが一番好きなエピソードではありませんが、最も感動したのはこのエピです。

 初回ですでに各キャラの特徴が良く判ります。チャコティはワイルドでいて状況をよく見ているし、キムはフレッシュだし、トレスは怒ってばかりだし、パリスも複雑な背景のある様子が態度の端々から窺えるし、トゥヴォックは冷静だし。それに何より我らがジェインウェイ艦長は、初登場シーンから女王様。艦長を足下から見上げるアングルは珍しいでしょう。腰に手を当てる決めポーズで、第一声は「トム・パリスね」。

 パリスを乗せたシャトルがヴォイジャーの船体を1周するシーンと、少し後のライトを点灯しディープ・スペース・ナインを発進するシーンは、ヴォイジャーの美しい船体をじっくり見られて、メカに興味のない私でも嬉しいシーンです。

 作戦室で婚約者のマークとラブラブ通信する艦長。とても可愛いです。彼がもう少しハンサムならよかったのに(^_^;)。それはともかく、この後の運命も知らないで、あっさり発進してしまう艦長。発進は「ENGAGE!」なんですね。

 謎の変動波に飲み込まれ、気が付けば副長はじめクルーの多くが死に、艦はボロボロで、地球から7万光年の彼方だった。パニックになる間もなく事態を収拾するべく、先頭に立って活動開始。この辺りの艦長のアグレッシブさは、最後まで変わりませんね。乱れた髪も手櫛で見事に元のタマネギに復活。

 チャコティたちと組み、管理者のステーション、惑星オカンパに乗り込み、クルーを取り戻し、地球へ帰る手立てをようやく見つけたと思えば、「時間がない。自爆スイッチを押した」と言う謎の異星人「管理者」。赤の他人を銀河の反対側まで拉致しておいて「ワシは知らん、自力で帰れ」という身勝手な彼に、艦長は話しを聞いた上で「子供はいつか成長するものよ」と優しく諭します。せめてもう少し早く艦長と出会っていたら・・・。

 高い技術を持ちながら、1000年かかってこの結末しか迎えられなかった管理者は、無能としか言いようがありません。オカンパ人に対する罪ほろぼしのために失われた多くの生命。その罪は誰に償うつもりだったのでしょう。

 ケイゾンの手からオカンパを守るために、管理者のアレイを破壊する。アレイは破壊せず地球に戻るための計算をする。究極の選択。「艦隊の誓い」を遵守するなら、トゥヴォックの言う通りなのでしょう。誓いについては私はよく判りません。結局は管理者の尻拭いのような形でアレイを破壊し、デルタ宇宙域から自力で帰る選択をします。

 艦長はオカンパのためと言いましたが、現実的に考えてそれしか生き残る道はなかったでしょう。ニーリックスのせいで、図らずもケイゾンにケンカを売ってしまってるし、水も作れない種族のくせに艦だけは大きくて頑丈、おまけに脳ミソまで筋肉なのか、聞く耳は持たない。援軍まで近づいている。

 一方チャコティの船は特攻で失い、ヴォイジャーは武器をやられている。アレイで数時間かけて計算する間、ヴォイジャーはケイゾンの攻撃をかわせない。推進システムも万全ではないとしたら、その場は逃れても、逃げ切れるかは疑問です。チャコティにはそれが判っていたから、何より生き延びるため艦長の決断に反対しなかった。

 「艦隊の誓い」に反しない理由でアレイ破壊がなされていたら、視聴者の見方は変わっていたかもしれませんね。異星人に対する管理者の罪、それを見てみぬ振りをしてきたオカンパ人の罪。被害者であるヴォイジャーが一方的に背負わされたあげくに、何かと言うと誓いを守らない艦長と言われ・・・(以下略)。

 死ぬ間際の管理者に言った言葉と、ラストシーンのスピーチ。その2つにこれからのヴォイジャーの旅の全てがこめられています。みんなで協力して、希望を持って。これを聞きたかった。聞いてDVDを全シリーズ揃える決意をしました(笑)。それにしても75年ですか。私ならどの立場にいても、きっと泣きますね。


PARALLAX:ブラックホールからの脱出

★艦長の特権は自分で全部決められることよ

 私はヴォイジャーをSFとして見てないなと、3話にして思いました(爆)。作中で「事象の地平/イベントホライゾン」の説明を聞いても、ほとんど理解できなかったし、それが解らなくても、ベラナと艦長が理解しあうエピソードだと解れば、私には問題なく面白いエピです。チャコティも、さすがにこの時期では艦長の操縦法が解ってませんね。自分が先に声を荒げちゃダメですよ。

 艦長は他人の意見や助言を聞き入れないと批判されますが、決して「わからず屋」ではありません。自分が納得しないことは受け入れないだけで、まず考えよう、理解しようとする人です。納得すれば次の行動に躊躇はありません。いずれにせよ、反乱分子を同乗させたうえで適材適所は前途多難。艦長を応援するだけです。

 ヴォイジャーが捕まったイベントホライゾンから脱出する方法を模索するうちに、図らずも反抗的だったベラナと意気投合。熱い意見交換する女2人に、途中から置いてけぼりで口出しできない男性陣が笑えます。ヴォイジャーのこれからの旅を暗示してますね。男以上に雄々しくタフな艦長と、クリンゴンの熱い血を持つエンジニア、この2人の女傑が艦の重要部分を握ってるわけですから。

 2人きりになって、素直に非を認めたベラナ。艦長のような人の前では、虚勢を張っても意味は無いです。一度は捨てた艦隊士官の道に、こんな銀河の反対側で向き合うことになったのは、彼女にとっては良かったのだと思います。ここから彼女の成長は始まってるのですね。

 2つ並んだヴォイジャー、どちらが本物か?。右と左、声を合わせて違う答えはお約束ですが、艦長の読みは流石でございます。

 機関主任になったベラナの様子を見守る艦長と副長。すでにいい雰囲気。「もし立場が逆だったら私の下につきましたか?」なーんて、愚問ですよ副長。


TIME AND AGAIN:24時間の過去

★デルタ宇宙域にデジタル時計!?

 TEST


PHAGE:盗まれた臓器

★わかったでしょうね!!!

 いきなり臓器を奪うヴィディア人。クローン技術はないのか、臓器狩りをするより効果的じゃないかと思いますが。ヴィディア人の細胞からクローニングしても、対症療法に過ぎず、彼ら特有の病気であるフェイジを治せない限りは、再発または新規感染は免れないのかもしれません。医学の進歩が追いつかない悲劇、未来でも変わらないようです。

 見た目がグロいのは病気だから仕方がないとしても、好きになれない種族です。致命的な病気に蝕まれ、他種族を問答無用で攻撃し臓器を狩る。よくここまで生き残ってきたものです。デルタ宇宙域って何かが違います。アルファ宇宙域の常識は何の役にも立たない、未知の世界であることは確かですね。

 艦長のプライベートダイニングを無断で改造するニーリックスも、アルファ宇宙域の常識が通用しない人物。この時期はウザさが勝ってます。クルーのくつろぎの場として、厨房ができたことは喜ばしいのでしょうが、味にはかなり問題がありそう。

 ニーリックスの奪われた肺を取り戻すために率先して行動する艦長。人格面では問題アリのドクターも、優秀さは折り紙つき。全員が少しずつ力を発揮し、まとまりつつあるようです。

 ラスト近く、2人のヴィディア人に涙目ですごむ艦長。ケイトさんも吹き替えの松岡さんもド迫力。加工されてしまった肺を元に戻せないなら、死刑にしたところで問題は解決しませんし、不本意でも放免するしかない、苦しい決断ですね。こんな決断を新米艦長が下すなんて、普通ではありえません。ともかく彼らは、初期シーズンの艦長と出合ったことに感謝すべきです。後半シーズンの艦長なら、これだけではすみません(苦笑)。


THE CLOUD:星雲生命体を救え

★・・・コンピューター、今のを削除

 全編で艦長を楽しむエピソード。クルーとの距離の取り方に悩むことを日誌に記す珍しいシーン。「弱音を吐きそうになる」と言って、すぐに取り消すところはいつもの勝ち気な艦長ですが、機関室を散歩してベラナに追いたてられたり、食堂でハリーとトムに声をかけたり、厨房でコーヒーを探す挙動不審さ。艦長には珍しいコメディちっくな仕草は笑えます。泡ボコボコの、あの鍋の中身は何?。

 燃料不足でコーヒーが飲めない艦長。この時期はまだ「コーヒー切れ警報」は要らないようですね(苦笑)。ニーリックスの思いがけない正論にたじろぎ、ドロドロのアヤシイ液体を飲むはめに。今回は彼のおべんちゃらが効いた?。口紅の色までチェックして、隅に置けませんねぇ、ニーリックスも。副長の呼び出しは絶妙のタイミングでした。

 エネルギー源を発見。「あの星雲にコーヒーがあるわ」は、ジェインウェイ語録に登録しましょう。しかし見つけたと思えば、それは巨大な星雲状の生命体。突入したことで傷つけてしまい、バックレて行ってしまうでもなく、頭をひねって治療法を探します。無駄話(?)するドクターの音声を切り、自分たちだけで会話する艦長たち、爆笑ものです。どこで話してるのかと思えば、ブリッジの機関ステーションだったのね。

 このエピで副長のスピリットガイドが初登場。説明を聞いて「あなたはクマね」って、艦長は副長をそう見てたの・・・というか、そのまんまじゃない?。作戦室でガイド探しをしているところをベラナに見つかり、何となく気まずそう(爆)。もう一つ作戦室でニーリックスに言った「行ってよし。これはね、艦隊では出て行けって意味なの」もジェインウェイ語録に入れましょう。

 結局エネルギーを大幅にロスして、コーヒーはしばしお預け。ちょっとガッカリな艦長をホロデッキに誘うハリー。君はいい人です。ほんとは得意なプールなのに、艦長ってばオトボケがお上手。艦長やトゥヴォックは眉を片方だけ動かせるのに、私はできないんですけど?。


EYE OF THE NEEDLE:ワームホールの崩壊

★読んでもらえれば解るはず。私たちがどんなに孤独か・・・

 ワームホールを発見。でも小さすぎてヴォイジャーは通れない。探査機を送ってみれば、アルファ宇宙域に通じていた。しかし通信を受けた相手はロミュランの科学調査船。呼びかけには応じたものの、スパイと思われ切られてしまう。期待と失望の繰り返し。

 切れた通信を回復しようと夜通し作業するハリー。ようやく繋がった姿の見えない相手に、切々とヴォイジャーの現実を訴える艦長。この長い一人芝居のシーンは、ヴォイジャーの置かれた孤独な状況を、雄弁に語っています。下ろした髪とピンクのナイティの色っぽい姿を見られることを差し引いても、第1シーズン屈指の名シーンだと思います。

 翌朝、お互いの姿をようやく見て、それでも不信感が抜けない相手に、家族のことを尋ね孤独なのは私たちも同じなのと語りかけます。私はロミュランと連邦の関係をよく知らずにこのエピソードを見たので、ロミュラン船長の頑なな態度の理由が解りませんでした。でも一歩ずつまどろっこしいような手間をかけ転送に成功した時は、ヴォイジャーのクルーが喜んだのと同じように、私も喜びました。

 ただ「ここで帰れるわけ?」と(^_^;)。第5シーズンを毎週見てますからね。思わず喜んでしまっただけに、後のどんでん返しは辛いものでした。こんな経験を何度も繰り返して、強くしたたかな艦長に変わって行くのかと、そちらも何だか辛いです。

 サブプロットのドクター。アルファ宇宙域と初コンタクトに奮闘している大変な時なのに、ケスの訴えを聞いてドクターと話す艦長。なのに態度悪いゾ。まだこの頃はただのプログラムで、人間らしさは感じられません。じきに人間らしくなりますけどね。彼の人間性の追及はここから始まります。最後の「名前が欲しい」は、彼が目覚めた瞬間でしょうか。


EX POST FACTO:殺された者の記憶

★帰ったら今の手は使わない方がいいわよ

 殺された人の最期の記憶を殺した人に植え付ける。これって死刑よりも恐ろしく、残酷な刑罰かもしれませんね。改心する前に人格が崩壊するのでは?。まあそれが犯罪の抑止力になるのでしょうが。

 異星人の記憶を植えられて倒れたトムを抱える艦長。静かですがクルーを守ろうとする強い意思を感じます。また、冷静で論理的なトゥヴォックの探偵ぶりは、安心してみていられますね。犯罪立証の根拠が少々弱い気もしますが、まずはめでたしめでたし。それにしても今度の任務にトムがいなくてもよかったのでは?。

 ニューミリとの闘いでマキの戦法を使う副長。生き生きと作業するベラナ。「私には通用しないわよ」と勝ち気な一言を言わずにいられない艦長。ステキです。


EMANATIONS:来世への旅

★いい人なのに不幸キャラ

 TEST


PRIME FACTORS:転送・4万光年

★私のために、手を汚したの?

 おもてなしが大好きな異星人。敵意はなさそうだけど、なんだか胡散臭い・・・と思うのは第5シーズンまで見てきたからで、ヴォイジャーの人たちは普通にくつろいでます。艦長がいつものタマネギ頭じゃなくて、とてもお美しいこと以外、余り面白くない話しでした。

 「艦隊の誓い」を盾に切り捨てる立場だったのが、切り捨てられる側に立たされた。さあどうしましょう(^_^;)。相手はのらりくらりいい加減な対応だけど、交渉の余地はあるはず。もう少し粘り強く・・・まあ、テーマが「最優先事項」で、4万光年も転送できる技術を手に入れる話しじゃないから。優先といえば、美女との逢瀬より仕事のハリー、ほんとにお堅い艦隊クンだわ、このころは。

 このエピを最初に見たときは、ラストの艦長の言葉が納得できませんでした。ベラナなら信頼して機関部主任にしたのを裏切られたわけですから、怒りが大きいのはまだ解ります。でもトゥヴォックの気持ちを何故?。艦長の立場では容認できない罪でしょうが、どうして踏み越えてしまったのか、心情だけでもわかって欲しい。あなたのために手を汚したのだから。

 艦長の言葉はとても厳しく、トゥヴォックが可哀想、その点は変わりませんが、2回目に見たときは少し考えが変わりました。トゥヴォックを下がらせてからの艦長の表情は、怒りじゃないですね。トゥヴォックまでもが、帰還するためには手段を選ばなかったことで、改めてヴォイジャーが置かれた現実、まともな手段ではクルーの大半が生きては帰れない、75年の旅の重さをかみしめたのだと思います。そしてそれをクルーに強いた自分の決断の責任を、これからの艦長は背負って行こうとするのですね。


STATE OF FLUX:裏切り者

★同病相憐れむってやつだ

 TEST


HEROES AND DEMONS:英雄伝説

★ドクター、アウェーミッションでがんばる

 TEST


CATHEXIS:幽体離脱 

★いつもここにいましたよ

 プロローグでゴシック風ホロノヴェル「ジェインウェイ・ラムダ1」が初登場。ドレスが良くお似合い。ホロキャラのテンプルトン夫人にいぢわる言われて、さっと本気顔になるところなどさすがは我らが女王様。このプログラム、タダモノではないのが後で解ります。

 今回も艦長の髪型は巻き込み型。タマネギは見慣れたけど、これは何となく違和感がありました。すごく色っぽくて好きですが。サイドにふくらみがない髪型はこの2回だけでしたね。だからイメージが違うのかな?。

 「副長がシャトルに乗ると事故る」の最初の被害者はトゥヴォック。もっともトゥヴォックは軽症で、副長の方が重症。ヴォイジャーに戻ったときには脳波がなく、かと言って脳死でもない不可解な状態で眠っている、なんだかよく判らない状態。ドクターもお手上げ。

 何ものかが艦内に侵入したような怪しげな雰囲気。手持ちカメラ(?)の、落ち着かない映像が緊迫感を盛り上げます。最初に見たときに、邦題でネタバレしているのに全然気付かなかったので、訳がわからずドキドキしながら見てしまいました。ブリッジで胡散臭げなエキストラが何度も映るから余計に(苦笑)。

 トム、ベラナ、そして艦長に乗り移って艦を自由にしようとする侵入者。憑依されてトゥヴォックを殴り倒す艦長、キャ〜〜(爆)。結局それは艦を守ろうとする副長の意識で、侵入者はトゥヴォックに憑依していたわけです。事前に講じていたスキャンをとっさに試みた艦長の機転で事態は丸く収まり、副長も無事に蘇生。

 この頃はまだクルーが完全にまとまっているわけではないし、予想の全くつかない事態の連続に、艦長以下全員で右往左往しているのが、彼らには悪いのですが新鮮で微笑ましいです。もし1話から順に見ていたらヴォイジャーにハマったか?。これは我が事ながら何とも言いがたいけど、艦長マニアにはならないんじゃないかな。

 ラストの医療室、艦長ってば素肌の副長の胸に両手を置いて、初期シーズンにこんなお熱いシーンがあったなんて(笑)。髪型のせいか、何時にも増して美人度が高いのですが、意識が戻った副長に「お帰りなさい」と言う艦長の表情はと〜ってもいい。一見の価値があります。


FACES:二人のトレス

★素顔のロクサン・ドースンさん、美人!

 TEST


JETREL;殺人兵器メトリオン

★ニーリックスの重い過去

 TEST


LEARNING CURVE:バイオ神経回路

★ラテン語は少々錆ついてますが、数学なら誰にも負けません

 TEST

 

 


BACK TO HOME