REVIEW:SEASON2

 ケイゾン、ヴィディア人らとの戦い、人類未踏の宇宙の探索。
ヴォイジャーの旅は、厳しさの中にも、時にユーモラスな出来事もあり、
ファミリーとして団結していく様が描かれています。

 二つのヴォイジャー

 

THE 37'S:ミッシング1937

★帰りたいと思ってるのは私だけじゃないかしら

 宇宙空間を漂う20世紀のガソリン車。何事もなくエンジンがかかるのはご愛嬌ですが、爆音に驚いて隠れる艦長がお茶目。転送もシャトルもダメならと、思い切り良く着陸指示。悠然と艦長席に座って微笑む艦長と、未体験の着陸にちょっと及び腰のトム(苦笑)。スタトレ史上初の宇宙艦着陸シーンは見ものです。

 7万光年の彼方に眠る艦長の憧れのひと「アメリア・エアハート」。思いがけない出会いに笑顔がこぼれる艦長がステキ。アメリアの友人フレッドに拳銃を向けられても、何かの〜んびりしてるヴォイジャー御一行。相手が地球人だと悪いことはされないと信じてる?。好奇心旺盛な女性パイロットの草分けと、500年の時を隔てて友情を持って接する艦長がいいですね。

 作戦室の窓には、いつも見なれた漆黒の宇宙空間ではなく、抜けるような青空が広がっているのに、憂鬱そうな艦長。「帰りたいのは私だけ?クルーに任務を押し付け苦しめてる?帰れる保証もないのに」。艦長が初めて口にした「原罪」、旅を続ける苦悩。副長が励ましますが切ないです。

 この星に残るか、旅を続けるか。選択をクルーに委ねます。マキと連邦も表立って問題は見えませんが、このころの艦長はまだクルー全員の気持ちを掴みきっていないみたいで、時おり不安やとまどう表情を見せます。でもケイゾン、ヴィディアら異星人との死闘を経て、自分の信念を貫き通すようになります。命懸けの旅をするヴォイジャーの艦長としては必然の変貌かもしれませんが、一人で責任を負い、一人で行動しようとする後期の艦長は、見ていて痛々しいです。

 時間が来て、残りたいクルーが待つ貨物室へ向かう艦長と副長。扉の前で思わず立ち尽くしてしまう艦長の肩に手を置き、「何があっても諦めないで」と励ます副長。トップ2人に上司と部下を超えた何かがあるかも・・・と、予感させるいいシーンですね。部下は普通、上司の肩を掴みませんから(笑)。

 カラッポの貨物室に、安堵のため息を漏らし、ちょっぴりウルウルする艦長。まさか誰もいないとは、思わなかったのでしょうね。トゥヴォックの「Captain on the bridge」の声に迎えられ戸惑う彼女に、クルーたちが向ける迷いのない笑顔。ヴォイジャーは運命共同体、みんな艦長に付いていきます!。笑顔を取り戻し、力強く離陸を命じる艦長。見送るアメリアたちの笑顔も素敵です。

 これは第1シーズ中(ファイナル用?)に撮影されましたが、他のいくつかのエピとともに第2シーズンに廻されたそうです。全員が改めて地球への長い旅を続ける気持ちを表明する。シーズン幕開けに相応しいエピですね。人生は旅。ヴォイジャー=航海者とは、よくも名付けたものです。


INITIATIONS:ケイゾン戦士誕生

★子供には手を出さない

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PROJECTIONS:ホログラム

★何が何やら?

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ELOGIUM:繁殖期エロジウム

★子供を持つ資格・・・

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NON SEQUITUR:現実への脱出

★良い未来よりも苦しい現実を選ぶ

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TWISTED:空間変動波

★艦もねじれ、みんなの心もねじれ?

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PARTURITION:地獄の星

★ケンカをやめて〜♪

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PERSISTENCE OF VISION:ボーサ人の攻撃

★よろめき艦長(^_^;)

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TATOO:天の聖霊

★チャコティの原点

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COLD FIRE:管理者サスピリア

★管理者2号・・・コワイ

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MANEUVERS:ケイゾンの謀略

★漢!チャコティ!!

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RESISTANCE:レジスタンス

★お父さんを許すって・・・私もよ

 何やらあやしげな取り引きをする艦長たち。ラフに編んだ三つ編みにグリーンのスーツ。久しぶりのアクションシーンですが、全員あっさりやられてしまいます。トゥヴォックとベラナはモークラに囚われ、撃たれた艦長は小柄な老人に助けられます。

 レジスタンスと取り引きをしたことで取り調べを受けるトゥヴォック。ヴァルカン人に悲鳴をあげさせるほどの拷問は想像したくないですが、おろおろしながら彼をいたわるベラナがいい感じです。マキにスパイとして潜入していた彼を、快く思ってなかったでしょうし、ヴァルカンとクリンゴンの相性がいいはずないですから。

 残されたヴォイジャーの男性陣。頭のキレは抜群のハリーに、危険を承知で潜入しようとする勇気あるトム。レジスタンスと通じているのに高姿勢で交渉する副長。艦長を救助する時の彼の俺様ぶりは、このエピからですね。全員がそれぞれの持ち場で頑張るのは、初期ヴォイジャーならではなので、存分にやってください(笑)。

 一方艦長は、助けてくれたケイレムから事情を聞き、トゥヴォックらが捕らえられている牢獄に潜入しようとします。艦長を自分の娘と信じて疑わないケイレムとの、どこかかみ合わない会話。間違いは正しながら、娘を思う彼の一途さと、明らかになる家族模様に、少しずつほだされていく艦長の切なげな表情。それでも冷静に状況を見極め、最善の作戦を練る。

 それは艦隊の戦略データべースにはなさそうな、名付けて「お色気大作戦」。人類最古の職業従事者に化け牢獄に潜入。スリットから覗くおみ足がお美しい。囁き声で誘惑されてハナの下がのびた牢屋の番人、この幸せもの〜!。まあすぐに殴り倒されるわけですが(爆)。ケイレムに「いい作戦だ」と言われて見せた、茶目っ気タップリの笑顔が素敵。

 2人の救出、再びの捕縛と危機脱出は、よくあるパターンなのかもしれません。でも妻子は既に死んでいると言われ逆上したケイレムがモークラに撃たれ、駆け寄った艦長が死に行く彼についた優しい嘘には、やはり胸を打たれます。艦長が涙を流しているのがはっきり判る、数少ないエピの一つですが、後半シーズンになればなるほど、艦長の優しさや女性らしい繊細さが描写されなくなるが残念です。タフでオトコマエな艦長も好きですけど、チャンドラーの名言を持ち出すまでもなく、優しさも大切です。もちろん立場や男女に関わらず。

 ツッコミどころは満載ですが、無粋なことは言いっこなし。私はとても好き!。ラストで艦長を労わるハリー、君は本当にいいヤツです。ついでに、ケイレムにすがり涙を流す艦長の肩にそっと触れたトムも、なにげにいい感じでした。


PROTOTYPE:ユニット3947

★技術屋トレス

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ALLIANCES:平和協定

★だからケイゾンは××××

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THRESHOLD:限界速度ワープ10

★私にも日誌を読ませてください

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MELD:殺人犯スーダー

★ヴァルカン人の心の底には?

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DREADNOUGHT:惑星破壊ミサイル

★技術屋トレス、PART2

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DEATH WISH:Q1、Q2

★大事なことを1人で決めちゃっていいの?

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LIFESIGNS:ドクターの恋

★これは駐車と言う

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INVESTIGATIONS:パリスの裏切り

★そういうことなのね

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DEADLOCK:二つのヴォイジャー 

★一つ約束して。必ず地球に帰ると

 艦長の自己犠牲の精神と責任感は、4話前の「惑星破壊ミサイル」でも現れていましたが、今回は究極の選択を実行してしまいます。同じ時間、同じ場所に存在する二つのヴォイジャー。最初はもちろんそれが解らず、対処する手立てを実行したことで、存在の見えないもう一つのヴォイジャーに甚大なダメージを与えてしまいます。ブリッジにいる艦長が、幻影のようにもう一人の自分を見るシーンは、すごく印象的です。

 怪我してボロボロの艦長と、それ以上にズタボロのヴォイジャー。修理に走ったハリーがなんと死んでしまう!?。後半から見始めたので、初期シーズンのハリーの不幸っぷりを、DVDで見るたびに驚き、かつ笑っていましたが、これはその最たるものでしょう。演じるギャレット・ワンさんも「不幸ならハリー」と苦笑してました。

 サマンサ・ワイルドマン少尉の赤ちゃんが、このエピで誕生。特殊メイクの額のツノ、かなり小さい赤ちゃん(さすがに新生児ではなさそう)に付けても大丈夫なの?。それはともかく、ヴォイジャーで生まれた初めての赤ちゃんが、壊滅状態に近い艦で亡くなります。もう一方のヴォイジャーは全員が無事。もちろんサマンサの赤ちゃんも。

 二つのヴォイジャーはフェイズのズレが原因。通信を開くまでの艦長とベラナのやり取り、一つに戻すために協力する2人(4人?)、Qじゃないけど、ヴォイジャーはアマゾネスの艦みたい。でも2人の艦長のクルーを守るために見せる強さに、後半のような孤独の影がないので、かなりの危機なのにワクワク(いやドキドキ?)して見てしまいました。だから最後の結末には驚いた。そう来ますか・・・。どっちの艦長もホント〜〜に強情なんだから(苦笑)。

 自分を犠牲にすることで他方を救う。何が何でも地球に帰りたい艦長が、もう一方の自分に全てを託す。それはキャスリン・ジェインウェイなら、必ず成し遂げるはずだという信念と、強烈な自信があるからなんでしょうね。自爆シークエンスが、艦長1人の承認コードしか必要としないのが、孤立無援のヴォイジャーで、艦長だけが背負った責任の重さを現しているようです。

 これってハリーとサマンサの赤ちゃんの他は、総とっかえなんですか?。それとも逆??。それにハリーはまだいいとして、同じ自分の娘とは言っても、一度は目の前で死んだ赤ちゃんが、第二のヴォイジャーから連れてこられて、すんなりと受け入れられるのでしょうか?。私は大いに疑問ですが、サマンサは素直に受け入れてましたね。赤ちゃんを必死に守ったドクターに拍手。

 この後たたかれるほど繰り返される自爆やキャラの犠牲が、すでに旅の当初にあったとは意外でした。他のエピとは違ってリセットされたのではないですけど。それにラストシーンで艦長は「彼女に賛成できない自分もいたのよ」と、揺れる心の内をトゥヴォックに明かしています。こういう艦長の複雑な心情が、後半シーズンではほとんど描写されなくなってしまったために、独断専行の人という印象を強くしたのではないかと思います。

 何度も艦長を殺したブラガ氏の脚本だし、艦長がボロボロだし、好きになれないかというと、案外そうでもないです。艦長のハードな一面を、これほどのインパクトを持って描かれたのは他にはないでしょう。女性らしい優しさと、強情&頑固でオトコマエなところが同居する艦長。キャラに一貫性がないと言う人もいますが、これは誰もが持つ多面性でしょうし、そこが艦長の魅力です。


INNOCENCE:怯える子供達

★パパ、トゥヴォック

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THE THAW:悪夢の世界

★いつでもいぢめられっこのキム(苦笑)

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TUVIX:トゥーヴィックス

★毎日揺れてるわ。明るい希望にあふれているときもあるけど・・・

 論理の人トゥヴォックと、大らかな感情の人ニーリックス。対照的というか、この時期はまだ天敵同士のような2人。彼らが転送事故で身体が融合し、2人はいなくなり全く別の人物が生まれます。それも各々の「いいとこ取り」したような個性まで持って。

 例えトゥヴォックよりも融通がきき、より有能な戦術士官であっても、ニーリックスよりずっと料理が上手でも、トゥーヴィックスはトゥヴォックではなく、ニーリックスでもない。失った2人を取り戻すことはトゥーヴィックスを殺すこと。ここで艦長が下した決断は、管理者のアレイを破壊する決断に匹敵するくらい辛く、重い決断だったと思います。

 トゥーヴィックスに愛を告白され混乱するケスが艦長の私室を訪ねますが、この重いエピソードの中で唯一ホッとする場面です。愛するニーリックスには、もう会えないかもしれないと悲しむケス。艦長は、愛しいマークの夢を見ても、目が覚めれば宇宙の彼方に独りきり、この喪失感は癒されないかもしれないと、静かに語ります。常に前向きで勝ち気で、髪をタマネギに結い制服を着たら恐いものナシの艦長が、希望と絶望の間で揺れる切ない心情を言葉にするのは、涙を見せる以上に珍しいですね。

 分離手術を決定し、トゥーヴィックスに言い渡してからの艦長、トゥーヴィックスがブリッジでクルーに訴えるのにも表情を変えず、諦めた彼を後ろに従え、瞬き一つせず医療室へ向かう姿に、「生命」を自分の決断によって失わせる責任の重さを受け止めている彼女の孤独を感じます。マークや家族と別れたための孤独ではなく、艦長という立場にいるが故の孤独を。最も信頼する友であり、最大の理解者であるトゥヴォックの不在が、彼女の孤独を一層深くしています。医の倫理を盾に手術を断ったドクター、もし彼が人間だったら、彼がドクター・マッコイだったら・・・言っても詮無いことなのですが。

 これが正解とは言えなくても、こうするしかないのでしょうね。このエピでアンチジェインウェイが増えたのは間違いなさそう。でもこれを罪と言うなら、手を下したのは艦長でも、ドクターも含め、傍観したクルー全員が同罪です。こんな正解や救いがどこにもないような話を、あえて製作したスタッフには驚きですが、後味の悪さはヴォイジャーで一番かもしれません。


RESOLUTIONS:ヴィディア人の協力

★その話しって、本当に伝説なの?

 アウェイ・ミッションに出た惑星で、ナゾのウイルスに感染した艦長と副長。その惑星にいる限りは、何らかの理由で症状は出ませんが、ヴォイジャーに戻れば発病してしまう。結局2人は惑星に留まることになります・・・なんてことはどうでもいい(爆)。このエピソードの見所は何を置いても艦長です!!。少しずつ肌が露わになる日替わりの衣装と、ヴォイジャー内で制服を着ていると決して見られない子供のような明るい表情。それだけで満足満足。

 取り残されてもワクチンの研究を続ける艦長はどこまでも前向き。一方の副長は、艦長に「キャスリンでいいわよ」と言われハナの下を伸ばして、せっせとバスタブを作り、料理を作り、背もたれを作り、キャスリンが快適に過ごせるようにひたすら尽くします。巣づくりの本能って女性のものかと思うのですが、この2人は逆みたい。ワンピースと靴とリボンを同じ色にコーディネイトして、女らしくオシャレを楽しんでいるのに、艦長ってばもう(苦笑)。

 チャコティ作のバスタブにつかってる時に森で物音。さすがに豪傑艦長も、無防備な入浴中は助けを呼んで、それでも現れたお猿さんに夢中。バスタオル一枚なんてアラレもない格好にも気付いてない・・・って言うか、全然チャコティを男として認識してませんね。彼がオオカミじゃなくて良かった・・・のか悪かったのか(爆)。彼の何ともアヤシイ視線がGOODです。

 J/Cファンには垂涎の夜のシーン。チャコティの指が髪に触れたときの艦長の微妙な表情に、初めて彼女が生身の女性なのだと感じました。彼女自身も頑なにこだわり続けた「ヴォイジャーの艦長」という立場を離れ、ただのキャスリンに戻ったと実感したのではないでしょうか。だからチャコティの秘めた思いに気が付いた。

 まだマークへの思いを持っている艦長は、一応シールドを張ろうとします。「2人の関係に取り決めを」とぶっきらぼうにきり出す艦長に、「怒れる戦士の伝説」を語るチャコティ。これはやはり愛の告白なのでしょうね・・・。おまけにあんな笑顔を見せられたら、艦長もシールドダウンするしかない(笑)。言葉もなく見つめ合い、手を握るだけのことですが、ヴォイジャー屈指のラブシーンだと思います。こぼれた涙に、チャコティは何を思ったのでしょう。

 惑星の2人がよろしくやってる一方で、ヴォイジャーでは、両親がいなくなった家をまとめようと頑張るお兄ちゃんと、言うこと聞かない弟妹たちがギクシャク(苦笑)。ここでのトゥヴォックは正しいのでしょうが、ヴァルカン人が艦長の宇宙艦はイヤですねぇ。でもこれで彼は呉越同舟の艦をまとめ、秩序を維持するジェインウェイ艦長の苦労を知ったわけですね。

 運命を受け入れ、2人だけのゆったりした時間が流れ始めたと思えば、事態は急展開。再び制服に身を包み、髪を結い上げた「艦長」がトマトの苗の向こうに立っている。切ない?悲しい?。ヴォイジャーに戻れば封印しなければならないさまざまな思いを、もう一度かみしめているのか、思いつめたような彼女の表情が切ないです。

 転送される前に無言で見つめ合う2人。ここに置いていくのがシェルターだけではないと、副長は判っているのでしょうか?。ロマンチストのわりに現実を受け入れるのが早い彼には、艦長の心の底はわからないかもしれません。まだこの頃には。

 次回のヴォイジャー大危機の前に、このエピがある意義は大きいと思います。クルーが一致団結するのはもちろん、チャコティとトゥヴォックの2人が艦長を理解し、全面的に支えてくれると、他ならぬ艦長自身が知ったのですから。

 脚本家の意図は違うところにあったようですが、これはJ/Cラブラブエピの王道であり、そもそもの出発点といえるでしょう。しかし後半の艦長を見ていると正直言って複雑です。ここでの姿が本来の艦長なのだとしたら、これからの旅で彼女は、この時には全く予想もしなかった姿に変貌してしまうのだから。そのために、ここで浮き彫りになった艦長とチャコティの違いが、7年という時間を経ても埋められることはなく、最後まで「越えない境界線」が残ったのではないかと思います。もっとも、その境界線が何なのかは想像するしかないし、ここで何らかの境界線を越えてる可能性も否定できないけれど・・・。


BASICS PART1:ケイゾン総攻撃(前編)

★ヴォイジャーのセキュリティ甘すぎないかな

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